エイズ/HIVに感染した芸能人一覧[男女別]。日本人と海外セレブの同性愛

HIV・エイズといえば、海外のロックスターやハリウッドスターが患うイメージが強いです。

国内では少ない印象ですが、日本人でもかかる人はいます。

今日は、過去にエイズを公表した有名人・芸能人について一覧にして書いてみたいと思います。

また、”HIV・エイズとは何か?””どんなことが原因で発症するのか?”についても簡潔に書いてみたいと思います。

エイズ/HIVとは?発症原因と症状。命に関わる可能性

エイズ(AIDS)とは、「後天性免疫不全症候群」を略した言葉です。

HIVはヒト免疫不全ウイルスの略です。※エイズ=HIVではありません

世界にはHIV感染者が5000万人以上いるとされていて、そのうちの60%はアフリカに集中しているというデータもあります。

エイズの原因は、HIVに感染することで、HIVに感染する原因はいろいろあります。

原因として最も知られているのが性交渉による感染で、感染者と肉体関係になると感染するケースが多いです。

特に男性同士ではHIVに感染するリスクが高く、新規のHIV感染者の約70%、新規のエイズ発症者の約50%は男性同士のセックスが原因とされています。

性交渉の他には注射器の使いまわしがあり、看護師や医師などが、HIV感染者に使用した注射器を間違って自分に針刺ししてしまうような事故でも感染しまいます。※ポピュラーなのは薬物使用の際の使い回し

また、母親が感染者だと赤ちゃんが出産時に感染していたり、その後に母乳で感染するケースもあります。

HIVの怖さ。風邪のような初期症状かから無症状の期間

HIVに感染すると、初期症状が出た後に無症候期を経て、エイズを発症するという経過を辿ります。

初期症状では風邪やインフルエンザのような症状が出て、初期症状が終わると、何の症状もない無症候期が始まります。

無症候期の期間は個人差がありますが、おおよそ数年~10年程度だと言われ、この時期に本人がHIV感染の自覚なしに色んな人と性交渉をすると、一気に感染が広がります。

HIVに感染すると、体内の免疫機能が破壊され、健康な状態ではかからないような感染症にかかりやすくなります。

エイズの目安。HIVが原因で免疫が下がり聞き慣れない感染症にかかること

”エイズ”とは、”HIVが原因で免疫が異常に下がってしまった状態”です。

免疫が下がった目安の症状として「全身倦怠感」、体重減少」、下痢」、疲労感」、「倦怠感」、めまい」、「帯状疱疹」、「発疹」、「過呼吸」、「発熱」、「咳やのどの痛み」、「口内炎」などがあります。

↓次第に、以下の感染症に感染すると、エイズと診断されることになります。

・カンジダ症
・壊疽
・クリプトコッカス症
・ニューモシスチス肺炎
・コクシジオイデス症

・ヒストプラズマ症
・クリプトスポリジウム症
・トキソプラズマ脳症
・イソスポーラ症
・サルモネラ菌血症
・サイトメガロウイルス感染症
・化膿性細菌感染症
・帯状疱疹/単純ヘルペスウイルスなどヘルペスウイルス感染症
・活動性結核 (active tuberculosis)
・非定型抗酸菌症
・反復性肺炎
・リンパ性間質性肺炎・肺リンパ過形成
・カポジ肉腫
・原発性脳リンパ腫
・非ホジキンリンパ腫
・浸潤性子宮頸癌
・進行性多巣性白質脳症
・HIV脳症
・HIV消耗性症候群

↑これらの感染症にかかると、エイズだと判断されます。

治療が遅いと亡くなる危険性があります。

エイズ/HIVに感染した著名な日本人。公表しない芸能人が多い

海外に比べて、日本では有名人がHIVやエイズにかかって公表するケースは稀です。

特にイメージが大切な芸能人でHIV・エイズを公表した方はほぼいません

HIVおよびエイズどころか、性病関係は非公開にするのが暗黙のルールのようです。

仮にエイズにかかり併発した感染症で亡くなった場合は、「肺炎」などとだけ表現されて報道されてるそうです。

そんな中で、日本人でHIV関係を公表した方は歴代で4人だけいます。

名前 発症年齢 現在
川田龍平(政治家) 幼少期 エイズに至らず良好
長谷川博史 40歳前後 2022年に死去
古橋悌二(アーティスト) 32歳でHIV発症 1995年に死去
熊谷登喜夫(デザイナー)
不明 1987年にエイジで死去

日本で初めて顔と名前を出してHIVを公表した長谷川博史氏

長谷川博史さんは1992年の40代前半頃にHIVに感染していることを知り、その後は実名と顔出しを出して、HIV・エイズに纏わる活動を始めました。

NPO法人「日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス」の代表を務め、同性愛コンテンツの雑誌「Badi」や「G-men」を創刊をプロデュースするなどしています。

日本の歴史の中で初めて顔と名前を出して病気を公表し、真剣に向き合った偉大な方でありました。

2022年3月7日に69歳にして亡くなった後は、多くの追悼コメントや思い出話が出るなど、非常に人望に溢れる方でありました。

古橋悌二氏はクリエイターアーティストとして初めて公表。世界的な美術家

アーティスト集団であるダムタイプを結成した古橋悌二(ふるはしていじ)さんは、1992年にHIVに感染していることを公表しています。

HIV公表後の1994年にはジェンダーセクシュアリティ国籍人種をテーマとしたメディア・パフォーマンス作品「S/N」をリリースし、海外で話題となりました。

1995年10月29日、日本にて敗血症により35歳の若さで亡くなりました。

川田龍平氏は薬害エイズ事件の被害者。エイズを発症させず現在ではHIV未検出

立憲民主党所属の参議院議員である川田龍平さんも、幼少期の頃にHIVの感染をしたことがあります。

実は川田龍平さんは、薬害エイズ事件の被害者です。(※80年代に血友病患者に加熱処理をせずに血液凝固因子製剤を使用し多数のHIV感染者およびエイズ患者を生み出した事件

幼いころに血友病の診断を受けて、3歳の頃に非加熱製剤を使用し治療を始め、1986年の幼少期にHIV感染が判明しました。

川田さんは10歳の頃から治療を始め、19歳の時に薬害エイズの被害者として実名を公表。

現在までにエイズは発症しておらず、2007年時点ではHIVは未検出。

2008年に国際ジャーナリストの堤未果さんと結婚しています。(2001年米同時多発テロで命拾いした経験を持つジャーナリスト)

熊谷登喜夫(「トキオ・クマガイ」の創設者)のエイズ

靴デザイナーである熊谷登喜夫さん。

熊谷さんは、自身のファッションブランド「トキオ・クマガイ」の創設者で、第24回装苑賞、ファッション賞、遠藤賞を受賞した偉大なデザイナーです。

1980年に「TOKIO KUMAGAI ABC DESIGN PARIS」を設立し、翌年にはパリでブティックを出店しています。

その後も靴をメインに、レディースやメンズの服デザインも手がけていますが、1987年にエイズを発症して、40歳で亡くなっています

HIV・エイズを公表した海外セレブ(有名人)。男女別一覧

海外では、日本と違って多くの有名人らがHIVやエイズを公表してきました。

主に同性愛者の男性セレブが多いですが、中には女性などもいます。

女性セレブで初めてエイズでの死去を公表したのは元祖スーパーモデルのジア・キャランジさんで、彼女の壮絶な人生は映画化までされています。

海外では多くの有名セレブがエイズ関係の社会活動などに精を出してきました。

エイズ・HIVを公表した有名人。海外セレブ男性編

名前 発症時期 その後
フレディ・マーキュリー(歌手) 1987年にHIV感染を自覚。 1991年にエイズの合併症”ニューモシスチス肺炎”で死去。
マジック・ジョンソン(バスケ) 1991年10月に健康診断でHIV感染が発覚。
チャーリー・シーン(俳優) 2015年にHIV発症を公表。 現在までにエイズには至っていない。
アイザック・アシモフ(科学者) 83年に心臓のバイパス手術を受けた際に血液製剤が原因でHIVに感染 エイズが原因で1992年に死去
トニー・リチャードソン(映画監督) 不明 1991年にエイズによる合併症のため死去
グレゴリー・ローガニス(飛び込み) 1996年にHIVを公表 現在はLGBTのための人権活動に励む。
ロン・リチャードソン(ミュージカル俳優) 不明 1995年にエイズで死去
キース・ヘリング(画家) 不明 1990年にエイズで死去
ダニー・ピンタウロ(俳優) 2015年にHIVを公表 ボーイフレンドと結婚
マイク・ボイドラー(F1)
不明 1988年にエイズで死去
エクトル・ラボー(歌手)
注射器の使い回しでHIV 1993年にエイズで死去
リベラーチェ(ピアニスト)
1985年に発覚 1987年にエイズで死去
スチュアート・チャレンダー(指揮者)
同性愛 1991年にエイズで死去
ホルヘ・ボレット(指揮者)
1988年にHIV感染 1990年にエイズで死去
スコット・ロス(音楽家) 不明 1989年にエイズで死去
デレク・ジャーマン(映画監督)
同性愛公表。1986年にHIV感染。 1994年にエイズで死去
コリン・ヒギンズ(映画監督)
不明 1988年にエイズで死去
ジャック・ドゥミ(映画監督)
奥さんがいるも男性の恋人がいた噂あり。  1990年にエイズで死去。
エミール・アルドリーノ(映画監督)
同性愛公表 1993年にエイズで死去
アーサー・アッシュ(テニス) 1988年の心臓手術の際に使用した輸血製剤でHIVに感染。1992年にエイズ公表。 1993年にエイズで死去
ブルース・チャトウィン(作家)
1986年にHIVに感染。 1989年にエイズで死去
マヌエル・プイグ(作家)
同性愛公表 1990年にエイズで死去
アンディ・ミリガン(脚本家)
同性愛公表。1989年にHIV感染。 1991年にエイズで死去
ハワード・アッシュマン(ディズニー製作者)
不明 1991年にエイズで死去
イアン・チャールソン(俳優)
1986年にHIVと診断 1990年にハムレットを上演している最中にエイズで死去。
ロック・ハドソン(俳優)
1985年にエイズを発症し同性愛を公表 発症した同年1985年にエイズで死去
デンホルム・エリオット(俳優)
1987年にHIV感染 1992年にエイズで死去
マイケル・ジェッター(俳優)
不明 HIVに感染しエイズを発症していたが2003年の死因は別にあるとされる(てんかん?)
レイ・シャーキー(俳優)
1980年代にHIV感染。麻薬の注射器の使い回しが原因との噂。 1993年にエイズで死去
ブラッド・デイヴィス(俳優)
奥さんがいるも同性愛の噂 1991年に薬物の過剰摂取で死去。生前にエイズの苦しみに悩む。
ユーリ・エゴロフ(ピアニスト)
亡命後に同性愛を公表。 1988年にエイズのため死去
ポール・ジェイコブス(ピアニスト)
1983年にエイズ発症 発症した同年1983年に死去。
ミシェル・フーコー(哲学者)
1983年にエイズの症状が出る。 1984年にエイズが原因の敗血症で死去。
ブライアン・ポッカー(フィギュア)
不明 1992年にエイズで死去
ジョン・カリー(フィギュア) 1987年にHIV発症、1991年にエイズ発症。 1994年にエイズで死去

ティモシー・ブラウン(フィギュア)

不明 1989年にエイズで死去
オンドレイ・ネペラ(フィギュア) 不明 1989年にエイズで死去
ロバート・ワーゲンホッファー(フィギュア) 不明 1999年にエイズで死去
ロバート・マッコール(フィギュア)
1990年にエイズ発症。非公表 1991年に脳症で死去。エイズとの関連性は不明。
エステバン・デ・ヘスス(ボクサー) 刑務所内で注射器を使い回したため 1989年にエイズで死去
ルディ・ガリンド(フィギュア) 1996年に同性愛とHIVを公表 1996年引退。
マイケル・ピータース(ダンサー)
不明 1994年にエイズで死去
ウィリー・ニンジャ(ダンサー)
同性愛を公表 2006年にエイズで死去
ジョルジュ・ドン(バレエダンサー)
不明 1992年にエイズで死去
ルドルフ・ヌレエフ(バレエダンサー) 同性愛者 1993年にエイズで死去
アンソニー・パーキンス(俳優)
80年代に同性愛や薬物の噂が出る 1992年にエイズで死去
シルヴェスター(歌手)  同性愛を公表 1988年にエイズで死去
ピーター・アレン(歌手)
不明 1992年にエイズで死去
パトリック・カウリー(歌手)
不明 1982年にエイズで死去
フェラ・クティ(歌手)
1978年にバンドメンバーの女性27名と合同結婚式を行う。 1997年にエイズで死去。
ジョブライアス(歌手)
同性愛公表 1983年にエイズで死去。
クラウス・ノミ(歌手)
1982年にHIV感染 1983年にエイズで死去
イージー・イー(ラッパー)
6人の女性との間に7人の子どもがいた。 1995年にエイズで死去
リー・バウリー(アーティスト)
同性愛公表。1994年にパートナーと結婚。 結婚した同年1994年にエイズで死去。
ハーブ・リッツ(写真家)
エイズの活動 2002年にエイズで死去。
ロバート・メイプルソープ(写真家)
1986年にHIV感染 1989年にエイズで死去。
メルヴィン・リンゼイ(ラジオDJ)
不明 1992年にエイズで死去。
ジョン・ホームズ(大人の俳優)
1986年にHIV感染。同性愛や薬物の噂あり。 1988年にエイズで死去。
ロイ・コーン(弁護士・検察官)
不明 1986年にエイズで死去
ライアン・ホワイト(エイズ活動家)
13歳でHIV感染。(余命6ヶ月と宣告) 18歳にまで生き延び1990年に死去。

エイズ・HIVを公表した有名人。海外セレブ・女性編

名前 発症 その後
ジア・キャランジ(モデル) 注射器の使い回し。同性愛でもあった。 1986年にエイズが原因で死去
リサ・デリュー(女優) 不明。大人のビデオに多数出演 1993年11月11日に死去も生存説もあり。
オフラ・ハザ(歌手) 流産後の輸血が原因との噂。 2000年にエイズが原因で死去

 

 

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