新婚夫婦 落とし穴事件の時系列。ドッキリ失敗で死亡。現場写真と裁判判決

2011年8月に石川県の海岸で起きた”新婚夫婦落とし穴事故”

当時は震災の直後だったということで、人の命や家族の有り難み、自然の怖さ(特に海)を痛感させられた時期でした。

そんな時期に起きた悲惨な事故だったということで、当時からテレビメディアやネット上で事故の事は大体的に取り上げられていました。

今日は”新婚夫婦落とし穴事故”を時系列で整理すると共に、事故の後のことなどについて書いてみたいと思います。

「新婚夫婦・落とし穴死亡事故」とは?サプライズで妻と友人が旦那を海辺の落とし穴に落とし死亡した事件

「新婚夫婦・落とし穴死亡事故」とは、2011年8月27日の夜に起きた事故です。

当時、新婚だった石川県金沢市在住のサラリーマン・出村裕樹さんとその妻・里沙さんが、大崎海岸に設置されていた落とし穴に落下して死亡した事故です。

落とし穴は、妻・里沙さんと友人らが、旦那の祐樹さんに対してドッキリサプライズのつもりで用意した罠でした。

事故が報道された当時からネット上では妻や友人らに対する呆れた声で溢れ、現在までに伝説的な事故として語り継がれています。

23歳の若い夫婦だったということで、2人の将来を悔やむ声も多くありました。

事故の後に友人らが現場で手を合わせる写真が放送されていましたが、妻と一緒に落とし穴を作った友人らは裁判にかけられるなどしていました。

「新婚夫婦・落とし穴死亡事故」の時系列。

2011年4月
出村裕樹さんと里沙さん結婚。
2011年8月25日 「ひみつの嵐ちゃん」にて巨大な落とし穴に櫻井翔を落とした後に花火を打ち上げて感動させるといったシーンが放送される。
2011年8月27日昼 2日前に放送された番組の影響か、妻・里沙と友人らは落とし穴の裕樹さんの誕生日ドッキリを行うべく大崎海岸に向かい、5~6時間かけて巨大な落とし穴を掘る。※裕樹さんの誕生日は9月1日
2011年8月27日22時 妻・里沙さんは夫・出村裕樹さんを誘い再び大崎海岸を訪れる。予定通りに夫婦2人揃って落とし穴に落ちる。落ちる際悲鳴を聞いている。
2011年8月27日22時過ぎ 近くに隠れていた友人らが落とし穴に近寄るが、予定よりも落ち方が重たく、なかなか夫婦を助けられず45分が経過
2011年8月27日23時前後 友人らは自力での救出を諦めてようやく119番、レスキュー隊が到着。25分かけて夫婦を掘り起こす。
2011年8月28日0時前後 搬送された病院で夫婦の死亡が確認される。
2011年12月13日 津幡署は重過失致死と海岸法違反の疑いで友人の男女6人と妻を被疑者死亡のまま書類送検
2012年10月 亡くなった出村裕樹さんの両親が、妻・里沙さんの両親や友人たちを相手に9100万円の支払いを求める民事訴訟を起こす。
2014年10月

里沙さんの両親や友人たちへ4130万円の支払いを命じる判決が下る。

妻・里沙と友人らが作った穴。夫婦は頭が埋まった状態で発見。現場検証の写真

2011年4月に23歳で同級生の里沙さんと結婚した会社員の祐樹さん

当時は震災直後で、家族の温かみを痛感するカップルが入籍をするというケースが多く、もしかしたら出村さん夫婦もそのケースだったのかもしれません。

時期から見ると、学生時代から交際していた2人が、新社会人になって結婚したという理想的な恋の背景が浮かびます。

9月1日に24歳の誕生日を迎える夫・祐樹さんのために大崎海岸(石川県かほく市内)に6時間も労力をかけて下海辺に2.5メートルのも落とし穴を設置したのは、”大きな愛情表現”でした。

しかし、結果的には一緒に落ち、大きな穴から這い上がれず、そのまま夫婦で亡くなってしまいました。

大量の砂で覆われていたせいでブルーシートが簡単に落下せず、足を取られて頭から転落してしまったのです。

落下の際、ブルーシートを覆っていた砂だけではなく、落とし穴周辺の砂まで崩れてかぶさってくる形となり、上半身が砂に埋まり身動きが取れない状況になったのです。

現場検証の写真がありますが、想像を超える規模の落とし穴で驚きました。

これがもうワンサイズ小さめであれば、あのような事故は起きなかったことでしょう。

妻・里沙と友人らは嵐の番組に影響され祐樹さんの誕生日サプライズを計画した?

出村里沙さんがサプライズイベントを思いついた理由のは、事件2日前に放送されていたバラエティ番組の影響ではないか?と言われています。

2011年8月25日に放送された嵐の冠番組「ひみつの嵐ちゃん」では、メンバーの櫻井翔さんを驚かせるために、海辺に落とし穴を作るシーンが放送されていたのです。

「おもてなし企画」として、巨大な落とし穴に櫻井翔を落とした後で花火を打ち上げて感動させるといったシーンでした。

出村さんの嫁・里沙さんが番組の影響で友人らと真似したとの説が強いですが、番組では安全に考慮した仕組みで落とし穴が作られていました。

安易にテレビ番組の真似をするのは危険と身を沁みてわかった事故でした。

新婚夫婦 落とし穴事件の現在。重過失致死と海岸法違反で書類送検し旦那遺族に巨額裁判

出村さんが夫婦が悲鳴を上げて落とし穴に落ちた直後、友人らはすぐに駆け寄り2人を救助しようとしました。

友人らはクラッカーを持って近くに待機していたので、すぐに駆け寄ることができたのです。

しかし、友人らは自力で2人を救い出すことができす、45分も経過してしまったのです。

レスキュー隊を呼ぶまでに45分も経過してしまった背景には、救ってすぐにサプライズを仕掛けたい興奮と、”このままレスキュー隊を呼ぶと生きてた場合は洒落にならない”という心理があったことでしょう。

石川県の海岸で8月、金沢市の会社員出村裕樹さん(当時23)と妻(当時23)が落とし穴に誤って転落、死亡した事故で、津幡署は13日、重過失致死と海岸法違反の疑いで、友人の男女6人と、妻を被疑者死亡のまま書類送検した。

結果的に祐樹さんを喜ばすところか、夫婦揃って亡くなってしまい、妻と友人らは書類送検されてしまう最悪の終焉でした。

事故後の約1年後の2012年10月に、祐樹さんの両親は友人らと妻・里沙さんに対して巨額の損害賠償を請求しています。

請求額は、なんと9100万円です。

裁判は、2014年10月に判決が出ており、結果的に4130万の賠償命令が下されました。

共に死亡した妻・里沙は被疑者死亡のまま書類送検され家族は巨額な慰謝料を請求される

純粋な気持ちで夫・祐樹さんを喜ばしたかった嫁の里沙さん。

結果的に自分が亡くなり、さらに死後に書類送検までされてしまいました。

誰にも殺意はなく、むしろ喜ばせようとした結果の惨事です。

祐樹さんの両親からすれば、23歳のこれからの息子を失ったのですから怒りと悲しみに暮れるのは当然です。

しかし、新婚で幸せの絶頂だった里沙さんの無念を想うと胸が痛いですね。

里沙さんの遺族からすると、娘を失ったことに加えて嫁ぎ先から憎まれ、さらには損害賠償まで請求されてしまうという、なんとも言えない苦しみを背負うことになりました。

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